板門店

南北分断の現場をみる「板門店&DMZツアー」

おすすめ韓国 板門店とDMZ 南北に分断してしまった韓国と北朝鮮。元々は1つの国、同じ民族でありながら、方や敵同士。統一の願いを抱きながらも、いまだに休戦状態であり、決して終戦しているわけではありません。
 隣国の韓国および朝鮮半島で起きた悲劇とジレンマ。ぜひ、正しく理解しておきたいものです。
 板門店へは専門ツアーで観光することができます(日本籍を含む一部外国籍の場合)。

南北分断のあらまし

朝鮮に進駐するアメリカ軍朝鮮に進駐するアメリカ軍(PD)
北緯38度線
 1945年8月15日、日本がポツダム宣言受諾により撤退が決まった朝鮮半島では、日本の行政機能を引き継ぐ形で、足早に民族独自の「朝鮮人民共和国」の建国が宣言されます。
 しかし、それも束の間。準備も不十分でしたが、元より連合国側は朝鮮独自で独立は困難と考えていたため、一方的に北緯38度線で南北に分断。南側はアメリカ、北側はソビエトによる軍政が引かれ、一時統治されることになりました。

1つの国に、二つの国家
大韓民国樹立祝賀式大韓民国政府樹立国民祝賀式(PD)
 連合国側は、朝鮮半島全体を、米・英・ソおよび中華民国の4か国による信託統治で考えていましたが、独立を目指していた朝鮮住民は強く反発。やがて米ソ間の朝鮮半島の信託統治に対する意見も対立するようになりました。
 1948年、南の韓国では、アメリカの後ろ盾を得た李承晩が初代大統領として選ばれ「大韓民国」が樹立。間もなく北側もソ連の推す金日成を主席とした「朝鮮民主主義人民共和国」として建国を宣言しました。
 こうして本来元々1つであるはずの国に、しかもイデオロギーの異なる二つの国家が誕生してしまったのです。

朝鮮戦争の勃発
戦禍で荒廃したソウル市街
戦禍で荒廃したソウル市街(PD)
 それぞれ南北統一を目指す中、1950年6月25日、朝鮮戦争が勃発。一時は北側が、圧倒的な戦力で釜山手前まで侵攻しますが、その後、米軍の仁川上陸作戦によって、一転。南側(国連軍)がソウルを奪還すると、さらに38度線を越え、中国国境近くまで迫ります。しかし、今度は中国の人民義勇軍が参戦し、北側が巻き返します。
 こうして朝鮮半島全土を戦禍に巻き込みながら、結局は38度線付近で膠着状態となります。

北緯38度線と軍事境界線南北分断のまま、休戦へ
 1951年7月10日に最初の休戦協定が北側の開城で開かれ、その後、協定の場所は板門店に移り、1953年7月27日に南側の国連軍と、朝鮮人民軍との間で休戦協定が結ばれました。

 この時定められた休戦ラインが、現在の軍事境界線です。半島の東側は38度線より北寄りに、西側は南寄りに引かれています。事実上の国境と言えますが、厳密には国境ではありません。
 「終戦」したのではなく、あくまで「休戦」であって、南北は分断されたまま、現在に至っているのです。

板門店-共同警備区域(JSA)

板門店 1953年、ここ板門店で休戦協定が結ばれました。敷地内は共同警備区域(JSA)と呼ばれ、かつては南北で共同警備していましたが、1976年、北朝鮮兵士により米兵2名が殺害される「ポプラの木事件」以降、現在では衝突を避けるため、軍事境界線で分けて警備しています。
 境界線の南側は、韓国軍兵士が中心ですが、国連軍の管轄となっています。
 奥にある白い建物は北朝鮮管理の「板門閣」で北朝鮮兵士が監視しています。

軍事停戦委員会本会議場

板門店 軍事委員会本会議場
 軍事境界線をまたぐように建てられているのが軍事停戦委員会本会議場(青い建物)です。本会議場内の中央テーブルの国連旗が境界線上。
 この北側は北朝鮮領内となり、北朝鮮領内に足を踏み入れる唯一の場所です。
 テコンドーの構えで微動だにしない憲兵が監視し、緊張感が漂っています。サングラスも、視線で北朝鮮兵士に不用意な刺激を与えないためだそうです。

帰らざる橋

板門店 帰らざる橋
 板門店西側の軍事境界線となっている沙川江に架かっている橋で、1953年の朝鮮戦争休戦後、この橋で捕虜交換が行われました。捕虜たちがこの橋の上で南北いずれかを選択すると二度と戻ることはできないことから、「帰らざる橋」と呼ばれるようになりました。
 韓国映画「JSA」でも、この橋が出てきます。
 

ポプラの木事件
 「帰らざる橋」の国連施設寄りには、かつて北朝鮮が植えたポプラの並木がありました。やがて国連の監視所からの視界を遮るようになり、国連軍が剪定しようとしたところ、阻止しようとした北朝鮮軍兵士に、剪定用の斧が奪われ、米軍将校2名が殺害されてしまった事件。
 その後、護衛のためヘリコプターや戦闘機も飛び交う中、ポプラの並木は強制的に伐採されました。一時は第二次朝鮮戦争も危惧された事件です。

DMZ-非武装地帯(民間人統制区域)

韓国DMZ 軍事境界線より南北2kmは非武装地帯(DMZ)に指定されています(実際には幅300mのところも)。
 非武装地帯と言っても、そこは世界でも有数の地雷原。暗黙のうちに、この戦争が終戦ではなく「休戦」状態であることを物語っています。
 一方でDMZ内には北から南侵目的で掘られたトンネルも見つかっています。
 DMZ内は出入りが規制され、一般人は専門ツアーでのみ立ち入ることができます。

北朝鮮が密かに掘っていた第3トンネル

第三トンネル DMZ内では、北朝鮮が南侵目的で掘られたとみられる地下トンネルが4本見つかっています。その3番目(1978年)に発見されたのが第3トンネルです。
 写真は、地下トンネルへ降りるための観光用トロッコ列車の出入り口、トンネル内は撮影禁止です。トンネルを降りると徒歩で軍事境界線近くまで歩いていくことができます。北から南に向けて刺された掘削用のダイナマイト跡、石炭採掘のように見せかけるため炭が塗られています。
 

北朝鮮領の開城が望める「都羅展望台」

都羅展望台 板門店近くにある都羅展望台。
 板門店を警備する韓国陸軍の第一師団が警備しています。
 ここからは北朝鮮が望め、開城工業団地や北側のDMZ内に作った宣伝村(機井洞)が見えます。
 

線路は平壌へ続く…「都羅山駅」

都羅山駅 ソウルから延びている京義線で、DMZ内にある韓国側最後の駅となります。しかし線路はなんと平壌まで敷かれているのです。南北統一の願いから韓国内で募金が集められ、敷設されました。
 列車は、一つ手前の臨津閣-都羅山間で運行されていますが、DMZ内のため一般乗車はできず、臨津閣発着のDMZツアー(韓国語のみ)に参加しないと乗車できません。
都羅山駅ホームDMZトレイン

民間人統制区域外

統一大橋と検問所 DMZ内は、「民間人統制区域」に定められており、通常は出入りができません。

 板門店に行く場合には臨津江(イムジン川)にかけられた統一大橋の手前で検問があり、ここからDMZ内に向かうことになります。
 多くの外国籍の場合、専門ツアーに参加することで観光できますが、韓国籍や特定の国籍の場合はそうではありません。

臨津閣公園と自由の橋

臨津閣公園と自由の橋 民間人が自由に立ち入れる統制区域外で、最も北に近寄れる場所の一つ。北に祖国を持つ人たちが、先祖の墓参りの代わりができるよう「望拝壇」も設けらています。
 臨津江の南岸にあり、かつて、北側に捉えられていた韓国人捕虜が渡って帰ってきた「自由の橋」が掛けられています。当時の橋は木製で、
 一部、レプリカで再現されています。現在の橋は鉄橋となり、都羅山、さらに平壌に向かう線路が通っていますが、専門ツアー以外では渡ることはできません。
望拝壇自由の橋

専門ツアーでなくても行ける「烏頭山統一展望台」

※下記、掲載ツアーの行程には含まれません。ソウルから車で行くことができます。
烏頭山統一展望台 臨津江と漢江が合流する場所に烏頭山(オドゥサン)統一展望台」があります。ソウルから車でおよそ1時間程。こちらは民間人統制区域外ですので、専門ツアーではなくても誰でも行くことができます。

 目の前を流れる川幅は約2km。川の向こう岸は、もう北朝鮮です。展望台にある望遠鏡を使えば、時折、歩く人の姿も見ることができます。

板門店・DMZツアー行程例

※板門店・DMZへの観光は、韓国特定旅行会社による専門ツアーのみになります。
 板門店・DMZのいずれかのみのツアーもありますが、おすすめは両方行く1日コースです。
 コースは若干変更になるほか、軍事上の事情で、当日も急遽観光中止になる場合もあります。

■行程例(順序はツアー毎、変わります)
08:00 ソウル・ロッテホテル本館 6F集合
08:30 出発
09:30 民間人統制区入口(検問)。統一大橋(臨津江)を渡り、DMZ非武装地帯へ。
09:55 都羅山展望台
10:30 第3トンネル(モノレール利用)/DMZ映像館
11:30 都羅山駅
12:30 一旦、民間統制区外へ。昼食(プルコギ)
13:30 臨津閣公園と自由の橋  
13:50 板門店へ向け出発、再び、DMZ内へ。
14:20 キャンプ・ボニパス到着 
14:30 スライドによる板門店の説明。
15:00 板門店・共同警備区域観光
16:30 ソウルへ向けて出発
17:30 ロッテホテル到着予定

■単品手配の場合の参考料金
板門店・DMZ同時ツアー(日本籍・現地発着)
・火曜~土曜 お一人様 14,500円
 為替レートで若干の変動が発生する場合がございます。ご了承ください。
 航空券、宿泊、その他の観光手配がある場合には、合わせてお見積りいたします。
 その他、板門店のみ、DMZのみのツアーもあります。

※現地での当日申し込みはできず、事前にパスポート情報の提出が必要です。
(在日韓国籍、他の国籍の方はお問い合わせください。)
※韓国在住の韓国籍の方、また北朝鮮籍の方は板門店に行くツアーはご参加いただけません。
※軍事施設のため、催行できない日、急遽スケジュールが変更になる場合があります。
 また板門店では本会議場に入れない等、コースの一部が変更、中止になる場合があります。
※参加当日はパスポートが必須、服装規定があります。また車いす利用(持込)はできません。