全羅道|全州、楽安邑城、珍島

食の全州、海の麗水…、知られざる全羅道の魅力

おすすめ韓国旅行 全羅道   韓国南西部にあたる全羅道は、ソウルからも、釜山からも離れているため、なかなか観光のしにくい場所。
 ですが、ビビンバ発祥の地(!?)とまで言われる全州、なんと日本式の前方後円墳まであったり、朝鮮時代の生活文化を残す楽安邑城、海割れの珍島をはじめとする多島海など、海あり、山あり、知られざる魅力がいっぱいです。

全羅道っていずこ?

韓国全羅道 略図 半島の南西部に位置する全羅道(チョルラド)、全州(北)と羅州(南)を合わせた名前で、全羅北道と、全羅南道に分かれています。
 ソウルから光州までは、KTX高速鉄道で約3時間。釜山から光州までは、車で約3時間。
 光州広域市は、行政区分上、道とは別れていますが、元々は全羅南道の道庁所在地で、一帯を代表する都市です。

【全羅北道】歴史と伝統文化が息づく 全州

おすすめ全州 慶基殿 全州(チョンジュ)の歴史は古く、新羅の時代から「全州」と呼ばれるようになり、900年に建国された後百済の都でもありました。
 朝鮮王朝を建国した李成桂の本籍も全州(全州李氏)であったことから、李成桂の肖像画を奉る慶基殿があります。この辺り一帯は独特の屋根瓦の韓屋が約800棟が密集した韓屋村となっており、伝統酒博物館や韓紙つくりなどの伝統文化にも触れることができます。
(写真は慶基殿入口)
 
全州 伝統酒博物館
伝統酒博物館。いいお値段…
全州韓屋村
韓屋村の路地裏にて。
韓屋村の路地裏にて。

 

●食は全州にあり!? グルメの街 全州ビビンバ 

おすすめ料理 全州ビビンバ たかがビビンバ(混ぜご飯)と思うなかれ。全州ビビンバは、一味も二味も違います。
 全州特産の豆もやしや緑豆、同じく全羅北道の淳昌(スンチャン)特産のもち米コチュジャンと、ナムルの味付けや隠し味にチョプチャンと呼ばれる3~5年寝かした醤油が用いられ、約30種類と言われる具材と見事に調和して、味わい深い味を出しているのです。

 この全州周辺は昔から韓国有数の穀倉地帯で、ビビンバに限らず、グルメで有名な地なのです。
 ビビンバの起源には諸説がありますが、少なくとも全州では約200年ほど前から食べられていたようです。しっかり土地の「味」が混ぜ合わされているのです。
 夕食なら、郷土韓定食(白飯定食)もおすすめ!

【全羅南道】日本の前方後円墳が残る羅州と国立光州博物館

全羅道おすすめ 羅州の前方後円墳 韓国での墳墓は円墳ですが、光州のお隣、羅州をはじめ、全羅道一帯には、日本でおなじみの前方後円墳がいくつかあります。
 百済か地方豪族の勢力誇示のために、この地では特殊な前方後円墳を作ったとも考えられていますが、中の甕棺や副葬品が、百済式ではなく、むしろ日本(福岡の出土品)に近いことから、百済に協力するため、この付近に移住した倭人(日本人)高官の墓ではないかと考えられます。出土品の甕棺などは、光州博物館に行くとみることができます。

●全羅南道の歴史文化財が保存される国立光州博物館

国立光州博物館 光州広域市にある国立光州博物館は、全羅南道一帯の歴史文化財を保管、展示しています。
 光州は、高麗(コリョ)時代以降に光州という名称になりました。羅州の古墳群から発見されている甕棺や金銅冠をはじめ、先史時代から百済、新羅…、朝鮮時代に至るまで時代別に展示されています。
 

【全羅南道】 朝鮮時代の生活がそのまま残る 楽安邑城民俗村 

おすすめ 楽安邑城民俗村 順天市郊外にある楽安(ナガン)邑城(ウプソン)民俗村。現在も住民が生活しています。  18000坪の城内に約100戸の住宅があり、重要民俗資料として指定された9棟の家屋と多くの藁葺き家が建っています。倭寇などの外敵から守るためにつくられた城郭も含め、韓国の中でも朝鮮時代の原型が大変良く残っている邑城です。  
 南部地方特有の住居様式を見ることができ、この地方の特徴がよく表れた台所や土間、縁側などを見ることができます。
 
楽安邑城 東軒 楽安邑城 民家 楽安邑城 チャングムロケ地
地方官庁として使われた東軒・使無堂 民家や生活様式、民俗文化も体験できる 「チャングムの誓い」でも使われました
楽安邑城 東軒
地方官庁として使われた東軒・使無堂
楽安邑城 民家
家や生活様式、民俗文化も体験できる
楽安邑城 チャングムロケ地
「チャングムの誓い」のロケでも使われました


 

【全羅南道】順天 韓国の三宝寺刹の一つ 松廣寺 

順天おすすめ 松廣寺 松広寺(ソングァンサ)は、順天市の曹渓山の西にある寺で、韓国の三宝寺刹として有名な寺院。三宝とは仏教で貴いとされる仏宝、法宝、僧宝の三種の宝物をいいますが、広寺は多くの高僧を輩出したことから、僧宝を持つ寺刹とされています。

 創建は新羅時代の末期と言われています。1842年(憲宗8年)の大火事、1948年の麗水・順天事件、1951年北朝鮮のスパイ乱入事件等でほとんどの建造物が繰り返し消失してしまいましたが、1984~1988年まで第8次に渡り、再建されました。

 

【全羅南道】李舜臣率いる朝鮮水軍の拠点 麗水

おすすめ麗水 古くからの海洋都市「麗水」。その名の通り、海の景色が美しい場所です。2012年には麗水万博も開催され、水族館などの施設は見学可能です。
 秀吉の朝鮮出兵の際には、李舜臣(イ・スンシン)の率いる朝鮮水軍の拠点となった場所。大本営のあった「鎮南館(当時は鎮海楼)」は、戦いの際に焼けましたが、その後、間もなく、再建され、約300年前の建物が残されています。

【全羅南道】 「夏の香り」ロケ地 韓国一の茶どころ 宝城茶園

宝城の茶畑 日本では、「冬のソナタ」を手がけたユン・ソクホ監督の四季シリーズ第三作のドラマ「夏の香り」のロケ地として知られている韓国一の茶どころ宝城。他にも、韓国ドラマや映画、CFのロケ地として度々登場する場所で、あたり一面、見事な茶畑が広がっています。4~5月頃には新緑も鮮やか、茶摘みの風景も見られます。
 もちろん、お茶の試飲も可能ですので、全羅南道を回る際、韓国の緑茶を味わいに立ち寄ってみるのも面白いかも。

【全羅南道】自然の不思議を体感!珍島の海割れ

珍島の海割れ 全羅南道の沿岸は、黄海に浮かぶ数多くの島々が連なる多島海(タドヘ)とともに、景色も素晴らしいところです。
 木浦(モッポ)から、車で約3時間。全羅南道でも南西端にある珍島(チンド)は、「神秘の海道」「モーセの奇跡」とも形容される海割れ現象で有名です。海割れは、潮の満ち干きの加減によって、冬から春にかけてのみ見られます。
 拠点となる木浦には、現在、南道道庁があり、ナクチ(いいだこ)料理が有名です。  

全羅道の旅 オーダーメイド参考価格

※全羅道方面は、ソウルからも釜山からも離れており、各地での移動にもお時間がかかります。
オーダーメイドしますので、ご希望の観光地、人数と一緒にお問い合わせください。
※旅行代金は、時期、内容によっても異なります。お見積りください。