安東河回村

韓国歴史の村 河回村(世界遺産)と、郷土グルメ

おすすめ韓国旅行 安東  慶尚北道の安東は、ソウルからは車で3~4時間、釜山からも3時間ほど離れた中東部の山間にある街です。この一帯は、なだらかな山間にある豊かな農業地帯で、安東韓牛をはじめ、美味しい郷土料理も豊富な土地柄。古くから両班(士族階級)が暮らしており、特に河回村は、儒学者の柳一族を中心にが代々家督を継ぎながら生活しているため、現代にも民俗文化も継承されています。 

朝鮮半島を代表する両班の村 河回村 

 2010年に慶州の良洞村と一緒に「韓国の歴史の村」として世界遺産に登録されたのが、安東の河回村(ハフェマウル)。
 「河回村」の名の通り、洛東江(ナットンガン)が村を囲むように流れる独特の地形で、風水的にもいいのだとか。高麗時代の終わり官職についた柳従恵(リュジョンエ)がこの地に開基して以来、豊山・柳氏が600年あまり代々暮らしている村。儒学者の柳雲竜(リュウンヨン)、文禄・慶長の役の時の領議政(総理大臣)だった柳成竜(リュソンヨン)など、多くの偉人を排出。韓流スター、リュウ・シオンの実家があることでも有名です。
 中には築何百年という古家もあり、庶民階級の家だった藁葺きの屋根も今も現役です。
 村の中には、民宿を経営している家もあり、宿泊することも可能です。
 
安東河回村と洛東江
村を囲んで流れる洛東江
安東河回村の様子
上から見た図。
河回村 朝鮮時代の風景を残す
朝鮮時代の風景を残す
安東河回村
瓦屋根の両班の家(北村邸)
河回村の藁葺き屋根の家
藁葺き屋根の手入れ
河回村 甕器の並んだ家
テンジャン?作り

両班と庶民との関係をコミカルに風刺 河回別神グッ仮面劇 

安東河回村の仮面劇 古い階級制度でありながら、両班文化と庶民文化が調和をもって保っているのも河回村の特徴かもしれません。両班と庶民との関係をコミカルで風刺した仮面劇(河回ビョルシングッタルノリ)が伝承され、国の重要無形文化財にも指定されています。
 好天の時には屋外公演場で、雨天、寒さの厳しい日などには隣接する道場で、週3回(水・土・日)公演されています。(冬季1~2月は休演)

韓国をはじめ世界の仮面を展示 河回世界仮面博物館。

河回村の入り口には、仮面博物館があります。河回村に残る高麗時代の仮面も展示されています。
劇や河回村内で販売されている現在の仮面と比べると、ずいぶん違います。
博物館には、その他、世界各国の民俗的な仮面も展示されています。
お土産用の仮面
村内でお土産販売されている現在の仮面。
高麗時代の仮面
高麗時代の仮面。
今とはまた違う表情。
韓国をはじめ世界の仮面を展示
仮面博物館には世界各国の仮面も展示されている。

安東国際仮面劇フェスティバル

安東仮面劇安東仮面劇日時: 2015年9月25日(金)~10月4日(日)
会場 : 慶尚北道 安東市内、タルチュム公園、河回村など

 世界遺産にも登録され、有名な河回村。
 河回村の仮面劇のみならず、韓国の重要無形文化財に指定されている各地の仮面劇が公演される他、日本を含む海外の仮面劇の公演を見ることができます。
 その他にも安東に伝わる伝統行事や文化の紹介、また観光客が仮面を付けて踊りを踊る観客参加型のイベントもあります。

安東で食べたい韓国郷土グルメ

 安東は、本当に田舎の小さな地方都市ですが、安東韓牛のカルビをはじめ、思いのほか郷土的な美味しい韓国料理がいっぱいの土地柄。食通にもおすすめです。

●安東カルビ (安東韓牛)

安東おすすめ 黄牛カルビ 安東カルビは、さほど知られてはいませんが、毛並みが茶色の黄牛が特産で、河回村の仮面劇にも黄牛は登場しています。
 安東市街地には「カルビ通り」なるものがあり、とはいえ小さな町ですので、100m足らずの通りなのですが、その路地裏に家族経営の炭火で焼いてくれるお店が目に付き、試食してみました。すると、意外も意外、今まで韓国で食べたカルビの中でも、一、二を争うんじゃないかという美味しさ。

テンジャンチゲとカルビチム 韓国では、日本の牛より脂身が少なく歯ごたえがあるのが特徴ですが、それでもある程度のサシが入り、かといって脂っこくはなく、歯ごたえも、程よい感じ。

 カルビに付いた骨の部分は、あとでカルビチム(蒸し煮)にしてくれ、かつテンジャンチゲもついて、田舎的ながら、これまた美味しいこと!思わぬ発見に感激。韓国の隠れた地方グルメです。

●安東チムタク (鶏の甘辛煮)

店先で煮込まれるチムタク
 安東でよく知られた有名料理と言えば、チムタク。かつて流行して、今ではソウルでも食べられますが、やはりチムタク通りなるものがあり、店先で調理していたりします。
 気さくなお兄さんに引かれ、思わず、このお店に入ってしまいました。。。(^_^;)
 鶏肉に、春雨に、野菜類と一緒に、煮込み、小さいサイズでも、十分大きな皿にどーんと出てきます。
 丁度、甘辛煮のような味付けで、焼酎などを飲みながら、大勢で食べるのに、いい感じの料理です。 

●安東塩サバ

 安東は、海から離れているため、海の魚類にはもちろん獲れません。
 そこで重宝されてきたのが、塩サバ。逆に、主たる魚料理として、安東のあちこちに塩サバ定食屋さんや、お土産用の塩サバが売られ、名物料理になっています。日本の塩サバより、塩気は少なめで、2人前で1匹くらいの脂の乗った大振りの塩サバが出てきます。
 日本の焼き魚定食とは異なり、田舎的なおかず類や、テンジャンチゲなどが付いてきて、いろいろ食べられるのがいいところ。特に安東のテンジャンチゲは美味い!

●カワニナのスープとテンジャンチゲ(韓国風味噌汁)

安東 カワニナのスープ カワニナは、蛍の幼虫が餌にしているようで、綺麗な川にしか棲息しない小さな巻貝です。洛東江で取れたカワニナをふんだんに使ったスープは、独特の風味と出汁がよく出た、朝食におすすめのメニューの一つです。
 また、安東のテンジャン(味噌)は、韓国内でも良質と評判。定食類を食べると大体出てくるテンジャンチゲは、ピリ辛で、とても美味しいです。

近くには、こんなところも…

【慶尚北道】松茸の里 奉化

松茸の里 奉化  韓国で松茸と言えば、江原道の襄陽(ヤンヤン)が有名ですが、こちらは慶尚北道の奉化(ボンファ)。日本ではあまり知られていませんが、奉化の松茸は香りが豊かで、質が高いことでも評判です。
 安東からは車で約1時間程。松茸のシーズンであれば、ちょっと立ち寄ってみるのも面白いかもしれません。

おすすめモデルコース 慶州・安東・釜山の旅

 日次  スケジュール
1 【午後】成田空港より空路、釜山・金海空港へ。
 空港到着後、ガイドと合流。専用車にて、慶州へ。
 慶州名物 牛ときのこのジョンゴル鍋を。
 夕食後、雁鴨池(アナブチ)のライトアップを見て、ホテルへ。
ご宿泊 慶州コモド、ヒルトンなど 《慶州泊》
食 事 (機内食) 昼 : ×  夕: ○
2 【午前】ホテルを出発。慶州市内を観光。
 木々に囲まれた壮大な寺院・仏国寺(世界遺産)、新羅仏教美術の代表作 石窟庵(世界遺産)などを観光。
【午後】 昼食には、慶州名物 純豆腐チゲなど。
 河回村と合わせて世界遺産に登録された良洞民俗村(または慶州市内にて、古墳公園と天馬塚、慶州博物館など)を観光後、安東(または大邱※へ。
【夕刻】 夕食には、安東黄牛カルビ(または大邱名物 ふぐプルコギ)などを。
※安東市内のホテルは、2つ星ホテルとなり、おすすめできません。
 伝統家屋を改造した宿泊施設「楽古斎」か、大邱などのホテルへ宿泊がおすすめです。
ご宿泊 楽古斎 (伝統家屋) 《安東泊》
食 事 朝: ○ 昼 :○ 夕: ○
3 【午前】朝食後、世界遺産・安東河回村を見学。(仮面劇公演日であれば、劇も鑑賞)
【午後】昼食には、安東名物の塩サバ定食を。
 途中、河回村が見渡せる芙蓉台(徒歩で登ります)、朝鮮時代の代表的な儒教的建築物屏山書院などの見学。昼食には、安東塩サバを。
 観光後、釜山へ。
 チャガルチ市場などを観光後、釜山名物 海鮮鍋を。
ご宿泊 釜山コモドなど   《釜山泊》
食 事 朝:○ 昼 :○ 夕: ○
4 【午前】ホテルを出発。朝食には、シジミ汁と鯖のコチジャン煮定食を。
 韓国食料品店に立ち寄り、空港へ。
 金海空港より、空路、成田へ。
食 事 朝: ○ 昼 :× (機内食)
※料金は、ご人数、時期、食事内容、ホテルランク、為替レートなどにより変わります。
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