2017年10月30日(日本時間10月31日)、国内12都府県と韓国にある江戸時代の外交資料「朝鮮通信使に関する記録」が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録されました。
「世界の記憶 (Memory of the World)」とは、いわゆる世界遺産とは異なり、文献、図表、写真等、記録物が対象で、デジタル化して記録の保存とともに保護を促すもの。
「朝鮮通信使に関する記録」については、韓国の釜山文化財団と、朝鮮通信使とゆかりがある日本各地の地方自治体も参加したNPO法人・朝鮮通信使縁地連絡協議会(長崎県対馬市)が共同で申請していました。
朝鮮通信使は、朝鮮王朝から日本に派遣された外交使節団で、古くは室町時代から訪れていましたが、豊臣秀吉の朝鮮出兵により中断。しばらく途絶えたままになっていましたが、徳川の江戸幕府では対馬藩を通じて交渉を開始。
1607年に朝鮮国王が使節団を再派遣し、以後、約200年にわたる交流が続きました。日韓による外交と文化交流の歴史として、貴重な記録が残っています。