[話題] 百済の里でコウノトリを放鳥、日本も協力

 かつて百済の都のあった公山のお隣、忠清南道礼山郡では、2015年9月3日、コウノトリの放鳥が行なわれます。

 韓国では、狩猟や、農薬の使用で田んぼに餌となる生き物が減るなどし、1971年に野生のコウノトリが絶滅。
 国立韓国教員大が1996年以降、日本やロシア、ドイツから譲り受けて飼育、これまで169羽に増やしてきました。

 10年前からコウノトリの野生復帰を手掛けてきた兵庫県や豊岡市もこれに協力。
 コウノトリの野生復帰に関する講演や、研究者の視察受け入れ、また農家が無農薬の稲作方法を手ほどきするなど協力してきたそうです。

 今回、放鳥されるコウノトリには、兵庫県立コウノトリの郷さと公園(豊岡市)や多摩動物公園(東京都)から譲渡された鳥の子孫も含まれているのだとか。
 やがては韓国からも「しあわせを運ぶ」コウノトリたちが、日本、中国、ロシアへと飛び交う日が訪れそうですね(^^)。

■忠清南道・礼山(イェサン)

 忠清南道礼山は、リンゴや米の産地として有名な農村地帯。お隣は百済の都・公州(当時:熊津)です。観光地としては、現存する唯一の百済時代からの寺院「修徳寺」があります。

・修徳寺
 大韓仏教曹溪宗(禅宗)に属する、現存する唯一の百済寺院。
 百済に初めて仏教が伝来したのが384年。その初期に創建されたとも言われていますが、定かではなく、百済の智明という僧が599年(恵王元年・法王元年)に創建したという説もあります。

 現存する大雄殿は1308年に建てられたもので、韓国最古の木造建物の一つとして国宝(第49号)に指定されています。

 修徳寺
By Halifax Nomad (Own work) [CC BY-SA 3.0 or GFDL], via Wikimedia Commons

 

2015年9月3日 | カテゴリー : 話題 | 投稿者 : nikomaru