台北から行ける温泉地

 台湾は火山でできた島。しかも、今も活動を続ける活火山です。
 日本統治時代、日本人によって温泉開発されました。各地に泉質のいい温泉がありますので、温泉好きであれば、入浴する価値ありです。台北からも日帰り入浴が可能な温泉がありますので、台湾旅行のついでにいかがでしょうか。

北投石で有名な台湾屈指の名湯 北投温泉 

台湾旅行 北投温泉 台湾にはいくつかの温泉がありますが、中でも、ここ北投(ペイトウ)温泉は名湯に数えられるひとつ。ラジウム泉で硫黄のにおいが漂います。
 台北市郊外の北投区にあり、市街地から車で30分ほどの距離にありますので、観光ついでに周ることもできます(新北投温泉とも呼ばれます)。

 温泉街近くの地熱谷(写真)に行くと、源泉から湧き出たお湯で池になっています。
 最初に温泉を発見したのはドイツ人らしいですが、最初に温泉宿として開いたのは、やはり日本人。
北投おすすめ 加賀屋
 1896年、大阪の商人平田源吾が最初の温泉旅館「天狗庵」を開業、その後、地質学者、岡本要八郎が微量のラジウムを出す「北投石」を発見。
  台湾では水着を着て入るタイプの温泉が主流ですが、日本の有名温泉旅館、加賀屋も進出しており、日本の温泉旅館式のスタイルでも楽しめます。日帰り入浴も、もちろん可能です。

北投温泉博物館

北投温泉博物館 1923年、日本が建てた公共温泉浴場。レンガ造りに瓦屋根、洋和風的な建物です。
 戦後、かなりの間、放置されていましたが、現在は博物館として修復整備され、台北市政府により第3級古跡にも指定されています。
 1階は大浴場、2階は大広間、北投温泉の歴史や北投石が展示されています。
 数多くの温泉ホテルが並ぶ新北投の温泉街の中心にありますので、入浴前に見学しておくと温泉もより堪能できるかと思います。
●日本人学者が発見した北投石
 北投の名を一躍有名にしたのが「北投石」。
北投石 1905(明治38)年、日本人地質学者の岡本要八郎が発見。北投の瀧乃湯に入浴した帰りに、目前に流れる川で採取。当時は教師として台湾に渡り、趣味として鉱石研究をしていたようです(帰国後、九州帝国大学に)。
 北投石は、ラジウム等の放射性物質を含む特殊な鉱石で「北投石」と名付けられました。のちの1922(大正11)年、日本の秋田県玉川温泉で発見された他は見つかっていません。
 微量の放射線を出し、健康にいい、末期がんにも効くなどと度々話題にもなっています。

「台湾の箱根」とも呼ばれた陽明山・紗帽山温泉 

陽明山 紗帽山温泉 台北の北部郊外に位置する「陽明山」は、1つの山ではなく、大屯山、七星山、紗帽山、小観音山による火山の総称で、国立公園に指定されており、カルデラや噴火口、また桜やカラーなど季節の花が鑑賞できます。
 台北から、その陽明山に向かう行義路沿いに、紗帽山温泉の日帰り入浴施設があります。

日帰り入浴施設「川湯」「湯瀬」

 台北から陽明山に向かう行義路沿いに紗帽山温泉があり、日帰り入浴可能な人気の施設があります。
 度々マスコミでも取り上げられるのが「川湯」。オーナーは台湾人ですが、日本の温泉地を視察して、プチ温泉街を再現しています(写真左)。
 もう一つ隣にあるのが「湯瀬」。川湯のようなテーマパーク性はないですが、やはり日本が意識された建物で、こちらの方が小綺麗でおすすめです。どちらも男女別の服を脱いで入る日本式で、食事も可能です。
 陽明山観光のついでに、あるいは観光後の夜にでも台北から日帰り入浴することもできます。

(写真は順に日本の温泉街風に作られた「川湯」、やはり日本風建物の入浴施設「湯瀬」とお風呂の入り口です)

陽明山国立公園

 時間が許せば、足を延ばして陽明山国立公園も見て回りたいところ。
 「小油坑遊憩区」では、絶えず蒸気が噴出し、まさしく源泉が水たまりのように噴出しているところもあります。台湾が火山であること、温泉がまさに温泉であることが実感できます。
小油坑遊憩区小油坑の源泉

陽明山公園の桜 またメインの公園では、2~4月頃、梅、桜、ツツジ、またさらに奥の「竹子湖」でも、時期に応じて、カラー、山百合、ひまわりなどの栽培がされており、鑑賞ができます。